成功を収めた人物というのは、幸運に恵まれた結果であることも多いのですが、そのような人たちは幸運を掴み取るための行動を起こしているものです。何もしないでたまたま運に恵まれたという人は少なく、他の人が動かない中で一人幸運を掴み取るために動いたからこそ、運に恵まれ成功を収めることができたというわけです。野村紘一もその一人で、当時の常識を覆したある商品を売りに出したところ、たちまちそれは大ヒットとなり、大成功を収めることになりました。
それは一体何かというと、超高級マンションであり富裕層向けのマンションを販売したのです。今では当たり前となった億ションも、野村紘一が手がけなければこの世に生まれなかったかもしれません。
時代背景を知らないと、超高級マンションの何が凄いのかと思うかもしれませんが、当時のマンションは庶民が暮らす住居と考えられていて、マンション自体も庶民向けのリーズナブルなものしかありませんでした。お金がある人がわざわざそのようなものを購入することはありませんし、仮に富裕層向けの豪華なマンションがあっても売れないと思われていたのです。
富裕層は自身のイメージも大事にしますから、庶民が暮らす住居を購入するのは抵抗があるもので、見てくればかり良くしたマンションが売りに出されても売れるはずがないという風潮がありました。そのような中で野村紘一は、超高級マンションの需要は確かに存在することを確信しており、あとはタイミングといかに富裕層を満足させることができるのかがポイントだと考えました。普通であればリスクを考えるとどれだけ自信があったとしても、なかなか今までなかった超高額な商品を手掛けることは難しいものですが、野村紘一はリスクを恐れずに果敢に挑戦をしたのです。その結果として野村紘一の読みは見事に当てはまることになり、売れるわけがないと思われていた超高級マンションが飛ぶように売れ一大ブームを巻き起こしました。
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